Voice of participants【Episode 04】

Voice of participants【Episode 04】

固の研修を導入いただいている企業様に本音を聞き出すインタビューシリーズ。
第4弾は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン 教育推進部の石上 信也さんです。
2020年よりご依頼いただいている「公募型研修」の取り組みと効果について、代表の前田鎌利との対談スタイルでお届けします。
(取材・構成/堀口友恵)

会社が変化していくなかで求められるものは、単なるビジネススキルではなく「人間力」向上に向けた教育

前田:まずは、石上さんのご担当業務について教えてください。

石上信也さん(以下敬称略):私は教育推進部という部署で、社員教育の研修設計や企画をしています。
前田さんにご登壇いただいている研修の設計も私が担当しています。
プレゼンテーションの研修は今年で3年目、これまでに4回ほど前田さんにお願いしています。

前田:そうですね。もう3年近くご一緒させていただいています。

毎回、終了後の皆さんのアンケートや石上さんからのコメントをいただくと、ありがたいことに
とてもレスポンスがよかったなというのが率直な感想です。

石上:おっしゃる通りです。

なぜ満足度が高いかにもつながるのですが、まずは企画の背景からお話しします。

立ち上げ時の企画段階では“ビジネススキルを磨いてキャリアアップしていく”という内容でした。しかし、検討を重ねていく中で、今はビジネススキルを磨いたからといって、すぐに業務の変革ができるかというと、それは難しい時代になっているのではないかと。

前田:なるほど。

石上:様々な研修を設計している中で、「人間力」が極めて重要ということに気づいたのです。

これまでの社員教育では「即実践、即結びつく」ような教育が中心になっていました。ただ、社員一人ひとりがものごとを考えながら業務にあたり、変革を成し遂げていくためには、「今までの社員教育も変えないといけない」ということに気づいたのです。

前田:単なる業務遂行のスキルアップではなく、その人自身の力を向上させたい、と。

石上:人間力にフォーカスをすると、出てきた言葉が「リーダーシップ」です。

組織の先頭に立つリーダーではなくて、全員が自分の長所を生かして全員がリーダーシップを持つ。
弱いところはお互いに補って、それぞれが得意分野で発揮していくことが必要なんじゃないかと。

リーダーシップを醸成させる研修という方向性が決まり、講師を探している中で、前田さんの本に出会ったんです。

前田:「社内プレゼンの資料作成術」ですね。上長である副総括部長が読んでくださったと聞きました。

石上:前田さんの書籍や資料を読み解くと、単にプレゼンだけでなく「ものごとを実現するために、相手に自分の念いを伝える」リーダーシップのような視点が、すごく合致していると思いました。

弊社は、指示を的確にスピードを持ってやる文化があって、その文化で伸びてきたのですが、これからはいろいろなメンバーとともに自分が意見を持って提案していくフェーズになり、よりプレゼンテーション力が求められます。前田さんの研修は、入口はプレゼンテーションですが、そこからリーダーシップや、セルフブランディングといった重要性を受講者に伝えていただいています。回を重ねるにつれて、受講者にとってプレゼンテーションが広義の意味に変わってきていると、運営側でもすごく実感しています。

前田:ありがとうございます!

お話を伺っていて、「スキルを身につけるだけの講義じゃない」っていうところに価値を見出していただけていたのだなというところが本当に嬉しく思います。

「伝わる」資料をボトムアップで発信する。そして企業文化の醸成へ

前田:トップダウン経営から、みんなで作り上げていく風土へ会社がシフトチェンジしていき、リーダーシップが発揮できる方の育成が求められていくと、プレゼンテーションも、トップダウンのスタイルからボトムアップに変わっていきますよね。

「こういう資料を作ってね」という指示から「こういうことをやりたいです」というように姿勢が変わっていくなか、石上さんからみて、社員の皆さんはどういうところに難しさや課題などを感じられていますか。

石上:これまでの弊社のプレゼンテーションは「たくさんのことを伝えれば伝わる」という風潮があったので、1枚のPowerPointにたくさんのことを詰め込んでいました。

そんな企業文化なので、前田さんのプレゼンテーションの作り方はある意味会社に一石を投じた形になってるのかなと思います

前田:これまでと大きなギャップが生まれた感じでしょうか。

石上:これまでに受講した約700人が今までとのギャップをすごく感じてくれていると思います。

「自分の伝えたい事は、もう少しシンプルにしないと全然伝わらない」だったり「過去自分がやってきたことって、伝わってなかったんだな」っていうことが理解してもらえたと感じています。

前田:嬉しいですね。

現在、会社全体の中の700名の方が受講されて、ちょっとずつ資料の変化が見て取れて、ここからさらにまた多くの方が気づいて「実際に見やすいね」と言っていただいたりと、少しずつ企業文化の1つになってきているんじゃないかな、と思います。

実際に日常で見る社内資料の変化はありましたか?

石上:部内で発表する機会がある時には、前田さんからご教示いただいたことを取り入れています。

全部署が参加する会議でも前田さんの研修を受講した方が、前田さんの資料作成術を取り入れて発表しているぐらい、変化してきています。

これからもどんどん前田さんに登壇してもらって、もっともっと企業文化を変化させたいと思っています。

前田:ありがとうございます!

僕も色んな企業様、約1000社ほど携わらせていただいていますが、会社の上層部の方は研修を受講されていないことも多いので、現場の方が頑張ってブラッシュアップした資料を見て、今までとのギャップに驚かれることも多少あると思います。御社ではそういったことはありませんでしたか。

石上:前田さんに教えてもらった資料作成術を使って作成した資料に対して、上長から「NO!」が出ることはないですね。

前田:よかったです。今年の後半でもセミナーをご依頼いただいており、ここからまた多くの社員の方へお伝えしていきます。ボトムアップでスキルを吸収しながら大企業様が変わっていく様子をご一緒させていただくことがとてもありがたく、携わらせていただいて嬉しいなと思ってます。

石上:こちらも飛び込みで直接アプローチして、まさか本当に登壇してもらえると思ってなかったです(笑)

ちなみに、前田さんの研修は立候補制なのですが、過去受講された方の口コミや、同僚や先輩からの勧めで受講する方が増えています。

最近は、研修を受講される前から「前田さんの書籍を持ってます。」また、「すでに活用しています」という方が多いです。

前田:なるほど!皆さん予習して臨まれているんですね。
社員の方の満足度はいかがでしょうか。

石上:外部講師の研修における受講満足度は前田さんの研修が圧倒的に高いですね。
前田さんの研修に対する評価はかなり社内でも高まっているので、研修以外にもセミナー形式でお願いしたり。

その理由の1つは、
自分の念いが伝えられ、他部門等と合意形成が図れたらより仕事が楽しくなること。また達成感も出ますよね。研修生のいろいろな反応や成果を確認すると「相手に伝わりやすくなった!」という反応が多いなと感じてます。

もう1つは、リーダーシップの話もお伝えいただいているので、自分の仕事に対する向き合い方の話も聞けて「一度で二度美味しい」ところです。

この2点が、かなり満足度が高い理由かなと思います。

あとは、常に前田さんが常に新しいことをどんどん取り入れているので、お話を聞いてもすごく説得力があります。過去の経験や成功だけを語るのではなくて、ご自身を常にアップデートされていると感じています。

前田:ありがとうございます。
本当にいろんな形で、セブン‐イレブン・ジャパン様とご一緒にさせていただけるのは僕も嬉しいなと思います。

大手企業さんって、縦割りで自分の与えられた業務だけを粛々とこなされる方も一概に多かったりする側面があると思うのですが、すごく人間味のある会社さんだなと思っています。石上さんと一緒にお仕事していて、本当にハートフルに、自分がこの会社の中で必要なものをっていうのを求められてお声掛けいただいてるなっていうのをヒシヒシと感じるわけです。

これからもぜひご一緒できればと思っています。

石上:実は、こういった公募型の研修は会社としては初めてなんです。
そういった意味でそういう機会を与えてもらって感謝してますし、実際に回を重ねていくことで会社からも評価される研修になっており、周りからの期待も非常に大きいです。

これからも継続していきたいですし、前田さんにも制約なく受けとめていただいて実施しているところが、この研修自体の成功につながってると思っています。

社員に対していろいろな面で、どんどん影響を与えて、変革の一助となるような研修をこれからも企画していきたいです。

この記事を書いた人

katamariwebsite2020